新小岩幼稚園

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創立70周年記念式典のご報告


2007年8月25日に開催いたしました
当園創立70周年記念式典には、
400名を越す多くの方々にご参加いただき、
皆様の深いご理解とご支援によりまして
盛会裏に終了することができました。
ここに改めて深く感謝御礼申し上げます。

— 第1日 —
2007年8月24日(金)
親子観劇会
演目/
「人形ファンタジー」
あめあめふれふれ・獅子舞・カッパのガイちゃん
「ごんぎつね」〈ガイ氏即興人形劇場〉

— 第2日 —
2007年8月25日(土)
第1部/創立70周年記念式典
第2部/
    研究発表「子どもに学ぶ」
    お母さんの学び「0歳、1歳、2歳、学童」
    保育者の学び「3歳、4歳、5歳」
    まとめ「体験とことばとイメージについて」
    電気通信大学名誉教授 滝澤 武久
第3部/
    創立70周年記念コンサート
    オペラ歌手 出口 正子

第1日目 親子観劇会|第2日目 記念式典—久保田先生のお話|第2日目 研究発表/はじめに|第2日目 研究発表/お母さんの学び|第2日目 研究発表/保育者の学び|滝澤先生の講演|70周年記念コンサート|在園児父母の感想

第1日目 親子観劇会
第2日目 記念式典

第1部司会 増田 一美(6回卒園)
理事長 千葉 進
来賓ご祝辞
 江戸川区区長 多田 正見 様
 江戸川区私立幼稚園協会会長 田澤 茂 様





第2日目 研究発表/はじめに

— はじめに —

「子どもに学ぶ」ということに抵抗を感じる場合、「子どもと学ぶ」と考えていいのかもしれない。
大人は後で考えて学んだと思う場合もあるが、子どもにとってはいつも「今」なので、共に学ぶことになる。
子どもに合わせると同時になるので「子どもと学ぶ」になる。しかし、私としては、大人の学びの目覚めとしてほしい。
「子どもの感動を学ぶ」意味で「子ども」学んでもらいたいのである。
なぜなら、仏法への目覚めの第一歩として、「人間の不可思議さへの驚きという感動」がきっかけのように思われるからである。
子ども達は常に発見の驚きで感動している。

第2日目 研究発表/お母さんの学び

【0歳児】赤ちゃんからのサインに耳を傾けて
~母と子の一体感とは~
1.おなかの中から届けられたメッセージ(命の誕生)
2.再び調和がとれるまで       (相互関係の成立)
3.自発の芽
4.情報化社会の中で         (環境の中で)

【1歳児】1歳児とのやりとりから学んだこと
1.成長欲求の芽をみつける
2.体験における関係付け
3.精神的安定を求めて
4.コントロール力とはなにか
5.噛む、かんしゃく、けんかへの親の対応
6.子どもから学んだこと

【2歳児】2歳児のことばの記録から
・母と子の会話の始まり
・自発力、イメージ、ことばの統合

【学童】お母さんの子どもを通しての学び
体験を通して―
1. 子どもを学ぶ(母親の体験からの発見)
2. 見守る中で見えたもの(子どもの内発的動機付け)
3. 振り返りについて(子どものイメージと大人のイメージ)
4. 9歳の壁に挑戦中の息子(課題への取り組み)

第2日目 研究発表/保育者の学び

【3歳児】3歳児の集団生活
1.自他未分化(他が見えない)
  ・自己中心性
2.自他の区別が出来る
  ・同じか違うか分かる
3.対応(1対1)……2人組
  ・相手と向き合うことのスタート
  ・『同じ』ということに共感する
  ・かわりばんこの理解
4.自発への深まり
  ・個の問題―母との関係が基盤

【4歳児】4歳児の集団生活
1.一人ひとりの思いを出し合う(4人組を基盤に)
 ・共通体験が重要でも、受け止め方は一人ひとり見えた所が違う
    →イメージが一人ひとり違う
2.見えたところを伝え合う必要がある
 ・関係を知ることで理解を深める
3.具体的な結果から自分の道理を修正する
 ・価値観を育てる
 ・自分だけでなく、周囲と共に生活をしていることを感じていく
4.大人の学び
 ・子どもの持っている信頼感
 ・自分のイメージに固執せず、イメージを変えてこうとする姿に、大人も学ばなければならない

【5歳児】 5歳児の集団生活
1.相手理解
  ・いろいろな見方が出来る
  ・立場を変えて、見ることが出来る
  ・相手と向き合って関わる
2.共同活動で役を受け持つことで位置づく
  ・他の子の役割が見えてくる
3.日常性と非日常性のつながり
  ・日常生活で身につけたことやイメージをもとに非日常性の合宿で、どうイメージを変えていくか
  ・非日常の中で、達成感や楽しさを共有する
  ・非日常から得た体験を日常に取り入れていく
4.個人の課題
  ・仲間との相互のぶつかりから自己課題を見つけていく
  ・自発行動の重要性
5.大人の学び
  ・子どもに人間存在のあり方を学んでいく

滝澤先生の講演
70周年記念コンサート
オペラ歌手/出口 正子(藤原歌劇団団員・国立音大客員教授) ピアノ/奥谷 恭代
第3部司会/岸野 肇(23回卒園) 園長/千葉 優子 終わりのご挨拶
在園児父母の感想

―70周年記念式典に参加された方の感想から―

在園児父母より
先生方の発表は、学年ごとに幼稚園での生活や事例などを丁寧に伝えて頂いたので、我が子も、年中・年長になるとこんな風になるのかな…?これからどんな風に成長していくのかな…?と楽しみになり、見守っていきたいなと思いました。
お母さん方の発表は子育て真っ最中の私の心に響きました。我が子がお腹の中にいた時、そして出産した時の事を思い出しました。とにかく元気に産まれて、大きくなってくれれば…とそのことを常に強く願っていたのに、成長していくにつれ、他人と比べたり要求が多くなったり、そうではなく我が子のありのままを全て受け止め、包み込んであげたい気持ちに改めてなったように思います。
この記念式典での発表を聞いた事が終わりではなく、むしろスタート地点に立ったつもりで、これからも先生方やお母さん方と一緒に子どもに学ぶというテーマを常に心に持って子育てしていきたいと思います。

在園児父母より
創立70周年おめでとうございます。式典のテーマが「子どもに学ぶ」という事で、 久保田先生や滝澤先生、保育者の方やお母さん方のお話を聞いて、私が考える以上に子どもから学ぶ事が、人として成長させてくれる、大切な事だと感じました。
私は今まで子どもを育ててきて、子どもから学ぶ経験は沢山ありました。子どもから言われた一言にドキっとしたり、何気なく言った一言に子どもが傷付いていたり子どもから教えてもらわなければ気付かないことが沢山ありました。そんな事がある度に、自分の言動を振り返り、子どもの寝顔を見ながら反省するのです。
しかし、毎日同じ様に流れていく日常の中で忙しさに追われ、つい子どもの要求や話を後回しにしてしまう事も少なくありません。しかし子どもにとっては「今」聞いてほしい、「今」感じた。「今」思い出した。「今」感動した。だから「今」を話したいんですね。この「今」を逃したら、子どもから学ぶチャンスも逃してしまうのではないかと思いました。皆様のお話を聞いて改めてその大切さを感じました。 人として、親として成長させてくれる子どもと共にこれからも二人三脚で努力していこう と思っています。

卒園生 出口正子さん(オペラ歌手)
先日は70周年式典に出演させて頂きまして誠にありがとうございました。
お陰様で母への親孝行もでき、感動の気持ちで一杯です。会場の雰囲気もまるでイタリアで歌っている様な錯覚まで起こしそうな“柔らかい心”“オープンな心”を感じる事ができ、新小岩に生まれ育った事、そして新小岩幼稚園にお世話になりましたことを改めて誇りに思いました。

卒園生より
先日は新小岩幼稚園70周年記念の会に出席させて頂き、記念研究発表や出口さんの独唱など、とても素晴らしい時を過ごさせて頂きました。
お母様方や先生方の発表は、日頃子どもたちのことばに目を向けて記録し、そこから子どもたちの発達を学んで行こうという姿勢がまさに「子どもに学ぶ」というテーマに そったもので、教育の原点をもう一度見直すことが出来ました。

他園教諭
充実した内容の数々の報告を伺って、感動しきりでした。しばらくは「感動冷めやらず」の心境で、心地よい余韻が今でも残っております。
「子どもに学ぶ」ことを理念として、70年間もの永きにわたって、ひたむきに着実に 積み上げられてこられた素晴らしい実績を感じとることが出来ました。そして、教員が代わっても、保育理念が地域や父母にしっかりと受け継がれている素晴らしさにも感激しました。たくさんの感動をありがとうございました。

―70周年記念式典 親子観劇会(ごんぎつね)の感想から―

年長父母感想
完成度の高い70周年にふさわしい劇でした。作品1つ1つ、所作の1つ1つ全てに 気持ちが行きとどいており、とても素晴らしいと感じました。
彼岸花の花をひらくお手伝いをさせていただいたのですが、花びら1枚1枚の開き方・ 表情の付け方を丁寧に教えて下さいました。その積み重ねがあの大きな舞台として成り立っていると思うと、子育ての言葉かけ1つ1つにも、丁寧に気持ちを込めなければいけないと教えていただいた気がします。子どもの心にも言葉にならずとも、たくさんの 思い出が残っていると思います。ありがとうございました。

年長父母感想
とても幻想的な世界で美しい背景と生き生きした動きに感動しました。子ども達が舞台に引きつけられている様子も良く分かりました。最後のごんが亡くなるシーンは かわいそうで悲しくて涙が出ました。座長さんがごんを愛しそうに抱いて歩くシーンは 素晴らしいと思いました。きっと子どもたちもバンっと本物の鉄砲のような音と、倒れたごんを見てショックだったと思います。それを大事そうに抱いて“よしよし”とごんの背中を軽く叩きながら歩く様子が和らげてくれたのではないでしょうか。
生き物が亡くなるというのは本当に切なく悲しくて辛いです。2年前に亡くなったペットの犬の事を未だによく話します。「くうちゃんは○○だったね~、くぅちゃんがいればな」 など、会えなくなってしまった事、大好きだったのに寂しい気持ち。これからも生き物が大好きで命を大切に思う気持ち、優しさを忘れず育ってくれればと思います。

年中父母感想
自己表現の下手な「ごんぎつね」が兵十との気持ちのすれ違いからいたずらを繰り返し、そのいたずらの反省からつぐないを行い、最後にお互い理解しあえないまま別れていく。 このような出来事は、現実の人間関係でも存在すると考えます。今後人間関係の円滑化を子どもたちと話しながら親も成長してゆきたいと考えます。

年中父母感想
本当に伝えたい事を伝えるために完成された劇だなぁと感心しました。キラキラした 照明もなく、音も電子音に耳慣れた子どもたちにあの鐘の音はとても新鮮で心に響いたと思います。いつまでも子どもたちに、いやその親たち(大人になった?と思う人)にも末永く見続けて行ってほしいと思いました。

年長父母感想
人間関係をきちんと築いていなければ、言葉の行き違いや噂話で誤解を生んでしまう…… そう感じました。
実際、上の子が新小岩幼稚園に通っていた頃は1人目ということもあり 心配で役についたり、たくさんのお母様方と話しました。園外でも交流を深め、楽しい時間を親子で過ごせたし、子ども同士のケンカも母親同士で理解できていました。
しかし今、 上の子の学校や習い事の役員にかかりっきりで幼稚園のお母様との交流があまりない状態です。心のどこかで先生方が子どものうわべだけじゃなく、きちんと本当の姿を見て下さっているから大丈夫という安心感からいつしか、忙しさに理由をつけて自分から話そうとしなかったのでは……と考えるいい機会でした。会話は大切だなと思いました。

年長父母感想
素晴らしかったです。道具など、細部にわたり作りこまれている点、物語に忠実にお話が進められていく点、時間を忘れてどんどん引き込まれました。ごんの動きはもはや、 ただの人形劇の動物ではなく、生命と感情を持った生き物となって映りました。ごんを始め、演じられる方々の深い愛情を感じました。
子どもの感じる心が豊かなこの時期に母と子が同じ舞台を観て、一緒に感動できた事に深く感謝しております。